学生の頃、FMをよく聞いた。
田舎(島根)には、当時、FM放送はNHKしかなかった。
「サウンドストリート」、「軽音楽をあなたに」などは、お世話になった。
サウンドストリートは、DJの趣味が色濃く出る番組で、今考えると、電波の私物化に近い内容もあった。(もちろん、すべてではない。) 例えば、新譜も出ていないに「ジョンレノン特集」とかやっちゃう人とか、リッチーの悪口言いながらレインボーの新譜特集するMrロック評論家とか。(でも毎週たのしみに聴いていた。)
まったくもって、頂けないのは、某歌謡ロックバンドの甲斐さんがリスナーに「不良になれ」みたいなメッセージを口にしてクビになり(と聞いた。真偽不明)、その後、もっと歌謡的な芸能ロックの権化みたいな「スプリングティーンかぶれ」の気取った野郎のDJぶりは、本当にてめぇ様の趣味ばっかりで、失望した。あの「か細い」声量のない声をイメージするだけで、不快。(まぁ、それぞれの好みでしょうけど)
言いたい放題だけど、DJ本人のファンじゃないとつまらない音楽番組なんてナンセンスの極みだ!と思う。

いい時代でもありました。
当時は、外国ミュージシャンが自身のライブ音源について、「大らか」だったのか、ミュージシャンの来日公演をNHKが録音し、放送したりしていた。これは、民放FMでもやってたけど、特にNHKは多かった。田舎もん中学・高校生には、うれしい企画だった。
かなり大物もあって、クラッシュの東京公演なんてのもあった。今でも凄く貴重な音源だと思う。「ロンドンコーリング」のオープニングはすごくカッコよかった。でも驚くほど、下手だった。マイケルシェンカーの初来日も放送した。かなりしょぼかったと記憶している。
大学時代には、ロベンフォードのライブが放送された。東京公演をFM東京、モントルー公演をNHK・FMで放送した。いずれも凄く良いライブで、未だにカセットテープでもってるけど、いまさらカセットは聴けない。海賊CDでありそうだけど、無いんだよね。ストーンズやフーのBBCライブも放送したらしい。これも凄い良い内容だったらしい。(ストーンズは、「ブリュッセルアフェアー」と同音源。) 探せば、まだまだいいブートレグありそう。探していたいね。

さて、好き勝手なDJにならって(無理やり感満載)、今回は、BECKギターフレーズ小ネタ集。

①ジェフベック御用達の半音トリルの連続技下降フレーズ
   <⑮⑯⑮>を一つのブロック・塊として、半音ずつ下がります。人指と中指が標準でしょう。
   「哀しみの恋人たち」のソロでキメフレーズでおなじみです。
   スティーヴィーワンダーのアルバム「TALKING BOOK」の客演曲でもやってます。
  簡単です。「慣れ」のみです。
1 
2 
3<⑮⑯⑮<⑭⑮⑭><⑬⑭⑬><⑫⑬⑫><⑪⑫⑪><⑩⑪⑩>~
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5 
6 


②ベックの3連、駆け下り(1弦→6弦)プリングオフ・フレーズ 



1⑥③⓪
2     ⑥③⓪
3          ⑤③⓪
4               ⑤③⓪
5                    ⑤③⓪
6                         ⑥③<⓪>
キーは、Gを想定しています。(Gマイナーペンタスケール)
 曲でいえば、「ジェフズブギー」「スパニッシュブーツ」「オールグラッドオーバー」など多数で使用。
簡単で爽快なフレーズ。良く聴くとライブの「スキャッターブレイン(ウイズ ヤンハマー)」でも炸裂しています。

B
1②④②⓪
2       ④②⓪
3            ④②⓪
4                 ④②⓪
5                      ④②⓪
6                            ④②⓪
    
Bは、Aと同様ですが、Eメジャースケールになります。
「アームズコンサート」の「THE PUMP」に入る直前の指慣らしでサラッと弾くフレーズ。これがカッコいい。6弦開放弦(0)にたどり着いたら、Eメジャーローコードをジャラーンと鳴らす。(これは、本当に小ネタやね。)

③チョーキング「弓なり」フレーズその1
1    ⑫      ⑫      ⑫       ⑫  ~
2⑮U     ⑮U     ⑮U     ⑮U
3 
4 
5 
6 
⑮Uは15フレットの一音アップチョーキングの意。
2弦15フレットのU、1弦12フレットともにE音、つまりE音の連発ですが、他の楽器と違い、チョーキングが絡むことで「弓なり」の様な音になる・・・ってわけです。 
これは、ロックギターの常套句ですが、ベックの場合は、やや強引に連発しますね。(ピック弾き時代でしょうけど。)「スターサイクル」(キーはG)や「フリーウエイジャム」など、多数。

④チョーキング「弓なり」フレーズその2(低音弦)
1 
2 
3 
4     ⑫        ⑫    
5⑭U1h    ⑭U1h      ~         
6 
  同様の手法の「弓なり」フレーズを、力技で低音弦でやります。かなりベックっぽさ出せます。
  薬指で14フレットを引き下げチョーキング(1音半)で、4弦12フレットと同音のD音を繰り返す。
  1音半チョーキングの「粘り感」「跳ね感」を出したい。
  
1 
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3 
4  
5 ⑫U ⑭  ⑫U ⑭   ~        
6 
  これは、同一弦上で、人差し指で12Fをチョーキングと14フレットを交互に弾く「弓なり」
  (* この手のフレーズでは、チョーキングの1音、OR  1音半 について神経質になる必要はない、フィーリングで)
  ブルースギターの粘り、旨み?を出すのに有効。これも使い方次第でベック風になります。
  これは、高音弦でも多用されます。

ベックの小ネタとしたものの、ロックギター全般に使われる常套句でもあります。
この定型フレーズをいかにベック風に使用するか?という言い方もありです。(ごめんなさい)
ベックが多用していることは、間違いありませんので。

こうしたフレーズは、慣れで、サラっと弾けるようになります。「慣れ」です。

では、本日のネタ、以上で~す。