第2期ジェフベックグループの1STアルバム
ストラトがメインギターとなった最初のアルバム(たぶん)
jbg2

初めて聴いたのは、高校の時だったか。
ベックの作品を何から聴いたか、もはや覚えていないが、これを初めて聴いた時のことは、覚えている。

NHK-FMの「軽音楽をあなたに」ウイークデイの夕方やってた番組。
この番組と同じくNHK-FMの「朝のポップス」と「軽音楽をあなたに」はエアチェック向きの番組で、当時の「FM-FAN」等の雑誌に、事前に放送される曲が掲載される。したがって、準備万端で臨める訳、貧乏学生には欠かせない。
ただし、朝のポップスは、その通り、朝早いので、通学前の「てんやわんや」の中で、エアチェックするんで忙しい。新譜やデビューしたバンドの放送が多く。試聴に重宝した。マイケルシェンカー初めて聴いたのは、この番組。朝から興奮したもんだ。

で、「軽音楽をあなたに」だが、朝ポップスと異なり、夕刻に特集企画的な内容なので、一定のアーチストをまとめて放送する。新譜もあれば、オールドもある。これを聴くために、早く帰宅したもんだ。
DJの山本さゆりさんは、「サウンドストリート」の連中よりも、滑舌がよくて、好印象。得意技は産業ロックらしいけど。

またまた脱線するが、「サウンドストリート」は、FM雑誌に曲が掲載されないので、エアチェック泣かせだった。
この番組は、公共の電波を私物化する強烈な番組で、いい時はいいが、悪いときは、スウィッチ切っちゃう内容だった。

さて、その山本さゆりさんが滑舌すばらしく(美人風に?って顔知らず)、ジェフベックを紹介し、流れたのが、「Got The Feeling」だった。たしか、A面全部を放送したと思う。すごく興奮した記憶。山本さんに興奮したわけではない。初めて聴いたファンキーな16ビートのハードロック。ソロ後半のベックのソロの「半音ブロック下がり」には、ぶったまげた。2曲目の「Situation」のファンキーなノリとベックのフレージングの2度の不安定さも魅力的。
マックスミドルトンのフェンダーローズの事は、まだ認識していなかったが、ハモンドオルガンとは異なることにも魅せられた。「ローズ」って名前もよく付けたもんで、甘い音する。70年代風で、すこしオシャレ?
(オシャレに感じる年代は、おっさんです。)
この人、マックス。
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その後、ベックの作品は、ほとんど聴いてきたが、この作品、ベックのギターに興味がない人は聴けないだろうな。ほぼ全曲ベックが書いた事になっていて、プロデュースもベックとのこと。どおりで曲作りも弱い。アレンジのメリハリも今一つで、タイトルどおり「ラフ」。第1期JBGで、ツェッペリンに大敗して、ムシャクシャしてたのかもね。
あんまりオーバーダブもしていなくて、セッションの延長って感じ。



ベックは、このアルバムで「粗削りな準備」を整えて、傑作を生む。

作品評になっていないが、これで、おしまい。