アルバートコリンズの遺作


アルバート・コリンズの93年発表の作品。亡くなったのは、93年11月。ジャケットがチープで、副題が「ベスト」となっているた安易な企画モノっぽいが、そうではない。
実は、本人が発表意図をもってレコーディングした最期の作品。
(没後のライブ発掘発売は除く)

Collins Mix: Best of
Albert Collins
Virgin Records Us
1993-10-05

 
コリンズの代表曲をスタジオライブで再演・再録したモノで、
自らを振り返ったような作品。もしかしたら、最期を意識したのか?
BBキングとゲイリームーアがゲスト参加しています。
アルバートコリンズ


BBは、コリンズの看板曲、「Frosty(フロスティ)」にゲイリーは、マイナーブルース「If Trouble Was Money(イフ トラブル ワズ マネー)」でプレー。二人とも、コリンズの強烈な個性に引っ張られ、「コリンズ風」のフレーズになっている。ゲイリーはともかく、BBでさえ、コリンズ風になってしまう、
その感染力、パワーはものすごい。
ちなみに、ゲイリーもBBもプレーは素晴らしいが、ちゃんと聴いてないと全部、コリンズに聴こえるかも。


名曲「Frosty」の快演



特に「Frosty」は、奇跡的なテイク。ご存じない方のために説明すると、この曲は速いシャッフルのインスト。コリンズの独特のフレージングが気持ちよく決まるコンサートのハイライト曲でもある。シャッフルのインストは、アドリブがややもマンネリ化するとダレるリスクを伴いますよね?ところがこのテイクは、まったくそれが無く、最初から最後まで、その緊張感が凄い。良く聴いていると、コリンズがBBを引っ張っているのが判るんです。本当にコリンズは凄い。

このアルバム、アマゾン等のユーザー評では、今一つ感漂ってますが、おそらく、サウンドの角がややなくなったからではないか?プレーはまったく問題なし。全然、大丈夫。
コリンズが死期迫っても絶好調であった事、また、歌がだんだん上手くなっていた!!事などいろいろ興味深く、痛快な作品です。

安心て、ご購入を。