ジミヘンの最高傑作とされることが多い「エレクトリック・レディランド」の50周年記念CD・レコードが発売される。

Jimi-Hendrix-Wallpaper


1.50周年記念リイシュー&ボーナス未発表の蔵出し、真っ盛り

サージェントペパーズの50周年記念以来、
今年は、多くは「記念盤」が発売される。
ビートルズ「ホワイトアルバム」
ストーンズ「ベガーズバンケット」
(「サタニックマジェスティーズ」、ビーチボーイズ「ペットサウンズ」も50周年出ていた。)
ザ・バンド「ミュージックフロムビッグピンク」
TBSテレビ放送50周年記念盤 8時だョ!全員集合
ドアーズ、デビュー盤とセカンド
50周年じゃないけど、ジョンレノン「イマジン・アルティメイトコレクション」も。

この他にも多く出ているが、
なんといって、ジミヘンである。
「アーイーエクスペリエンスド?」「ボールドアズラブ」も海賊がらみの
未発表テイクを集めた記念盤的なものが発売されていたが、
今回は、公式「ヘンドリックス・エクスペリエンス」は
エディクレーマープロデュースの 50周年盤。

待ち遠しい。11月9日発売。
オリジナル音源は何回もリマスターされているが、
今回は、マスタリングの世界では特に有名な
バーニー・グランドマンによるリマスター。
合計4枚(オリジナル音源、未発表テイク集2枚、
未発表ライブ1枚)の大作 。
数週間前に予約したが、その後、輸入盤の価格が上がっている。
2週間で800円あがってた。現在7,500円。
為替ではないと思われる。


2.ボーナスライブ

『Jimi Hendrix Experience: Live At The Hollywood Bowl Sept. 14, 1968』
01. Introduction
02. Are You Experienced?
03. Voodoo Child (Slight Return)
04. Red House
05. Foxey Lady
06. Fire
07. Hey Joe
08. Sunshine Of Your Love
09. I Don't Live Today
10. Little Wing
11. Star Spangled Banner
12. Purple Haze

演奏曲が、スゴイ。
「アーユーエクスペリエンスド?」「レッドハウス」
「今日を生きられない」「リトルウィング」「ブードゥーチャイルド」が
1つのコンサートで演奏されている。
「ロイヤルアルバートホール」と「サンディエゴ」、「ウィンターランド」が
いっぺんに来たみたいだ。
なお、この「ハリウッドボール」は、これまでブートレグもあまり
出回っていないようで、演奏の出来について情報がない。
「マイアミポップフェス」もあまり出回っていなくて、音も演奏も
上出来のライブだったので、心配いらない、

と思う。願う。祈る。



3.ジミヘンの最高傑作は「エレクトリックレディランド」か?



本作が50周年記念盤となったのは、やはりジミの最高傑作だからか?
ま、どうでもいいけど、仮に、本作が最高傑作だとするらなら
私的には理由は唯一、
「たくさん曲が入っているから」

どれも、優劣つけがたい。

ジミヘンドリックス・エクスペリエンスのスタジオ3作は、
どれもホントに凄い。
バンドとしては、ビートルズに並ぶほどのサウンドイノヴェイターだったし、
ギタリスト、プロデューサーとしてのサウンドクリエイターぶりも、凄く
並べるのは、ジミーペイジぐらいと思う。
インプロヴァイザーとしては、ロック界では並ぶ人はいないだろう。

スタジオ3作を短文で褒めちぎると、私見ではこんな感じ。

「アーユーエクスペリエンスド?」


演奏、曲作り、アレンジ、サウンドすべて、当時「未経験」の宇宙人級で、
まさに衝撃的、50年以上たった現在でも、「挑発的」だ。
挑発的な匂いは、後年の作品を含めても、このアルバムだけで突出していて、
そのヘンがジャズ的でもある。(?)
ミュージシャン人気が一番高く、カバーも多いのは、デビュー盤では?ないか。

「アクシズ:ボールドアズラヴ」
Axis: Bold As Love-Remastered
ジャズ・ファンク・ソウルなど黒人音楽フレイヴァーもちりばめて、
芸の幅とメロディーの複雑さやコード展開の妙を提示した。
唯一、残念なのは、ファーストは曲調とサイズ(長さ)が気にならないが、
本作の曲群は、勢いよりも深さのある内容なので、
もうちょっと長めのサイズの方がよかったと感じる。


メイキング・オブ・アクシス・ボールド・アズ・ラブ 1967
ジミ・ヘンドリックス
インディーズレーベル
2018-03-28



「エレクトリックレディランド」
Electric Ladyland-Remastered
Jimi Experience Hendrix
Sony
2015-03-24


衝撃度は下がりながらも、多彩で深淵な曲作りと、ゴージャスな楽器編成、
ゲストミュージシャンとのインタープレーと格があがった印象。
ファースト、セカンドは各曲がコンパクトだが、本作では全体的に長めになり、
完成度が高いと感じる。このあたりが、最高傑作との評価につながるのかな?