言響とは、今日、拙者がこのブログを書きながら考えた造語である。ただし、この言葉でググると、同じように造語として既に使用している人たちがいるようだ。先にこの言葉を使用している人たちは、「美しい言葉(づかい)」とか、「心に響く言葉」などの意味で、「こだま」と読むとしている。拙者が名付けた「言響」は、ロック・ポピュラーミュージックにおける詩の「語呂(ごろ)」の素晴らしさを表す言葉である。


言響に優れたミュージシャン


これはやはりシンガーソングライターであることが、言響のカッコよさに直結すると考える。
自分の声質と声域・活舌で、言葉を操り、メロディに乗せるからカッコいいのであろう。他人が作った曲や詩では、スタート地点が異なるように感じる。

この分野の先駆者は、チャック・ベリー。
映画「ヘイルヘイルロックンロール」でも、そのあたりのこと出てきたとも思う。その後継として、特にカッコいいのは、米国のボブディラン、英国のレイ・デイヴィスだ。(他にもいるんでしょうけど、面倒なので、ここでは断言する。)チャックベリーの詩は分かりやすく、詩のメロディーに対するノリが最高。ディランとレイ・デイヴィスの場合はちょっと言葉が複雑で、副音節の名詞など、語呂も意味も難しくなるところが進化系だ。また、ディランもレイデイヴィスも、歌唱力が高いヴォーカリストのイメージではないが、特徴的な声で、印象的なワードを韻で歌うのが、カッコいい。このカッコよさが目立ち過ぎて、作曲面の巧みさが表に出にくいほどである。ディランとデイヴィスの共通点は、青臭い詩をマジメに歌ってカッコいいこと、クール、ニヒル、皮肉。デイヴィスにあってディランに無いのは、ジョークとペーソス。(わかってね?)

レイデイヴィス

「ニヤリ」と上がる口は向かって右と決まっている?

Workingman's Cafe/Ray Davies

本来は、ここからが本題だったが、余談がメインになった・・・
ワーキング・マンズ・カフェ
2006年のナッシュビル録音
お得意のアコースティック+エレキの演奏がアメリカ風に聴こえるのは、ナッシュビルが影響か?関係ないけど、エレキの音、エッジが立ち過ぎがやや気になる。でも、曲はそれぞれ良くて、特に前半戦は売れ線な歌メロ、展開でなじみやすい。が、アルバム全体の名作感に欠けるかな?ヘヴィローテーションにはならない。リードギターは、あまり有名ではないパトリック・ブキャナン。ミックジャガーのサードソロ「ワンダリングスピリット」のギタリストとニュアンスが似ていると思い、調べたが、結局よくわからん。ちょっと味が濃い目。もうちょっと薄味の方が、後年、名作となったのでは?私見です。