リンゴスター、通算20作目

昨年(2019年10月)に発表された。妙に評判がいいので、購入してみた。
今回の目玉とされたのは、ジョンレノンの「Grow Old With Me」をカバーしていること。リンゴのコメントを「BARKS」から転載する。
「“グロウ・オールド・ウィズ・ミー”を取り上げたのは、とにかく好きだったからだ。僕はベストを尽くして歌った。ジョンを思いながら、自分の最高の歌唱を披露したと思っている。僕はポールに是非この曲で演奏してもらいたいと思った。で、彼は参加を快諾してくれた。僕のスタジオに来て、ベースを弾いて、僕と一緒にちょっと歌ってもくれた。この曲にはジョンも関わっているわけだし、僕も、ポールも参加しているってことだ。今回のアルバムを宣伝したくて話題作りのためにやったわけじゃない。ただこの曲をポールと一緒にレコーディングしたかったんだ。ジャックがこのトラックに提供してくれたストリング・アレンジをよく聴いてもらえれば、“Here Comes The Sun”のフレーズが引用されていることに気付くはずだ。つまりこのトラックには僕たち〈4人〉全員が関わっているんだよ」
──リンゴ・スター

「Grow Old With Me」は、ネット上で公開されているようだが、リンゴのドラムが満喫できるなら、と思い、視聴せずにポチっと。翌日、到着。すばらしい。
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ジャケットも、内ジェケもVサインだ。元気そうで、なにより。



What's My Name

1曲目を最初に聴いた時、ヴォーカルにエフェクト掛かっていて、「?」ちょっと、やな予感があったが、挑発的な曲調に合わせたエフェクトのようだ。意外なスタート。ジョーウォルシュとの共作曲で、なるほど、それっぽいギターも聴ける。2曲目以降はポップなロックロール曲に、リンゴの語数の少ない詩がのっかる、いつものリンゴ節。
「Grow Old With Me」は3曲目。リンゴのヴォーカルがホワイトアルバム・ラストの「Good Night」のようで、よろし。ポールはコーラスも参加とクレジットあるが、残念ながら、あまりわからん。2度・3度聴くと、リンゴバージョンの良さを感じることができた。めでたし。
全編を聴いて、リンゴらしいドラミングをそれほど楽しめなかったのは、残念だ。バンドサウンドは、やや派手目。ベースはネーザンイーストだし、ギターはルカサーだし。エッジが立った音、リヴァーブ深め。この辺りは好みが別れるだろう。それにしても、ルカサーの音は、変わっていないなぁ。苦手だ。ただし、ルカサーと思えない、ほのぼの歌うギターソロもあり、ちょっと感心した。全体を通すと、明るいポップなロックが多く、後半の流れは、ドライブミュージックに良い。最後のタイトルナンバーはスライドギターが入ったノリノリのロックンロール。衝動買い、楽しめた。でも、深みは・・・それほど・・。それでいいのだ。リンゴだから。