キングカーティスのフィルモアライブにおけるコーネルデュプリーのプレーが気に入った。
特に「Changes(バンドオブジプシーズのカバー)」におけるギター、カッティングしながらソロを弾く感じがカッコよかった。
そんなこんなでコーネルデュプリーをソロアルバム購入。

「Teasin’」/Cornell Dupree


ティージン<FUSION 1000>
コーネル・デュプリー
ドラムスは、バーナードバーディ、ベースはチャックレイニー。
2人ともにカッコいい。ベースは重厚なプレーが印象的。
ピアノ・リチャードティ、あんまりピンと来なかった。



74年のソロデビュー作。ジェフベックの「ブローバイブロー」と同年。
「ブローバイ~」に比較すると曲が平べったい分、聴きごたえに欠ける気がする。
(すみません、私見です。)

こっちは所謂「フュージョン」で、ベックはロックインスト、クロスオーバー(死語だ。)か。

話はそれるが、どうもフュージョンってジャンルは苦手で、まだ、ジャズの方が親しめる。
(ま、ジャンルの括りが荒っぽすぎるけど。)
このアルバムの曲もイージーリスニング風、もっと酷く言えば、スーパーマーケットの売り場に流れる販促ミュージックのように感じて、どうも曲に夢中になれんな。

それでも、楽しめるポイントはやはりデュプリーの名人芸。
バンド全体の演奏リックは洗練されているし。
デュプリーはテーマメロにカッティングをダビングしていて、ミュートニュアンスやワウの使い方、素晴らしい。
リードで良く歌うソロプレーは、初期のBBキングのニュアンスを感じる。ブルースではなくても、ブルージーなニュアンスがいい。(あまり賛同してもらえる気がしないけど、書いちゃったわ。)
いい意味でクセがあって、歌う箇所でのハマリングオン、フィンガースライドの多用し、ダブルストップ、チョーキングのスピード、長いチョークダウンの味、音の消え際(?)が印象的。

ただ、全体的にソロアルバムなんだから、もっと弾けばいいのに、と思う。
速弾きしろ、とか、音数を増やせ、とかではない。
普通に盛り上がるところ(盛り上げるべきアレンジ箇所)で、突っ込まないのよ。エイ!ってやらないのよ。弾かないで「引く」のよ。この人。
結局、それがこの人の激渋なアジなのね。
繰り返し聴いて、それに気づいた。

乱文、失礼しました。

以下、おまけ。

デュプリーのギターを聴いて、もう一人、思い出したのは、

エイモスギャレット

久しぶりに、名演を引っ張り出した。
オールド・タイム・レイディ(紙ジャケット仕様)
マリア・マルダー
ワーナーミュージック・ジャパン
2018-05-23


このアルバムの2曲目。名曲 「Midnight at the oasis」
エイモスのギターが素晴らしい。
変態的にテクニカルで、しかも美しい名演。
このプレーニュアンスを「星屑ギター」と呼ぶそうだ。
確かに流れ星のように、滑るニュアンス、すげぇぞ。
ギターソロは、ポピュラー史屈指のソロだ。
YouTube貼っておきます
ソロは、1:20~です。



今回、コピーをちょろっとやってみたが、全然手が付かないほど、難しいので、
TABをぐぐって探したら、あった。☟(リンク先の下の方にTABがあります。)
TAB見て、また驚いた。
驚愕の複音チョーキング&フィンガースライド、是非チャレンジしてみて下さい。

☟(リンク先の下の方にTABがあります。)
「midnight at the oasis」のエイモスギャレットのギターソロTAB譜


このTAB、あってんの?(正しいの?)って感じもしたので、
これまたYouTubeで探したら、ライブがあった。
Voは別人、本家より格段に落ちる。
エイモスは、かなり丁寧にスタジオ作に忠実にプレーしています。
この映像で、上記のTABは正しいようです。




☝ギターソロが終わると、エイモスは満足げに微笑みます。
彼自身も誇りとするギターソロなのでしょう。

さらに、いろんなギタリストがトライする「Sleepwalk」があった。
これも凄い。音もプレーも。



おしまい。